こんにちは。
インベントクリエイションの北川です。
今回はいつもと少し違う内容をお届けいたします。
インベントクリエイションでは、カーブス各クラブのコーチに共有している大切な心構えがあります。
その心構えは2年かけてようやく一冊の本となりました。
人は誰もが壁にぶつかることがあります。
そんな時にこそ思い出して欲しい大切なことをまとめた一冊です。
「旅芸人」という物語を通して学んだことと、私の想いが込められています。
私たちは、2006年に創業してからこれまでの間、
メンバーさんが筋トレを通して、
それぞれの人生を輝いたものにしていただくために尽力してきました。
そんなインベントクリエイションが社内全体で大切にしていることについて、
今回メンバーさんにもお伝えできたらと思います。
壁にぶつかった時、導いてくれた「旅芸人」の話
人生において、困難な壁にぶつかることがあります。
原点回帰は、その困難に対処する方法の1つです。
子供の頃に図書館で出会った「旅芸人」という本は、その後の私の人生の支えとなりました。
江戸時代のある娘の「旅」を通じて心の成長を描いたこの物語から、
他人とのコミュニケーションの大切さやチャレンジする勇気、
他人の幸せが自分の幸せにつながることを学びました。
この「旅芸人」という本は、今でも私を導いてくれています。
旅芸人のストーリーについて
物語の舞台は江戸時代です。
当時、お伊勢参りは非常に人気でしたが、庶民は他の土地への移動が厳しく制限されていました。
特に女性は、大名が江戸に人質として妻子を住まわせていたこともあり、
全ての女性が江戸から出ることが禁じられていたのです。
主人公の娘は、「旅に出たい」という強い願望から、旅芸人を目指すことにします。
なぜなら、旅芸人は手形なしでも関所を通過できたからです。
しかし、「旅芸人」であるためには、芸で人々を楽しませ、笑わせなければなりません。
娘は早速、芸の稽古をはじめます。
最初は娘をばかにする人もいましたが、真剣な彼女の姿に触れ、2人の仲間が加わりました。
こうして、一人は歌、一人は踊り、そしてもう一人は語りという女性3人の旅芸人一座が結成されました。
3人は猛特訓を重ね、ついに芸を披露し、江戸の人々を笑わせることに成功しました。
そして、3人はお伊勢参りを目指し、旅芸人として江戸を後にします。
旅芸人にとって、「芸」は関所を通過する手形であると同時に、お金を稼ぐ手段でもありました。
しかし、それだけではなく、「芸」はたくさんの人々を笑顔にもしてきたのです。
3人は東海道を歩き続け、ついに関所に到着しました。
関所では厳しい取り調べを行う役人が待ち構えています。
当時、関所破りは磔刑でした。
3人は関所を通過するため、役人に芸を披露します。
最初は役人は笑いませんでしたが、
次第に一人、二人と笑い始め、最後には全員が大笑いし、
ついに3人は旅芸人と認められ、関所を通過することができました。
最初は江戸を出ることさえも許されなかった3人の娘たちは、
「それでも旅に出たい」という思いを胸に、懸命に芸を磨き、
見事に関所を通過することができたのです。
お伊勢さんまでの道のりはまだまだ遠く、
これからの旅も決して平坦なものではありません。
けれども、この先にどんな困難が待ち受けていても、
3人は力を合わせて乗り越え、お伊勢参りを実現させることでしょう。
「旅芸人」の話を通して仲間に伝えたかったこと
この旅芸人の話を通して、カーブスの仲間に伝えたかったことは3つあります。
人々を笑顔にしたいのであれば、自分の「芸」を磨かなくてはいけない
「芸」と書いていますが、これは現代の社会人に置き換えると、
知識やスキル、心構え、想い、創意工夫などを総合したものだと思っています。
「笑顔にしたい」という想いももちろん大切ですが、
それだけでは不十分です。
私が社会人になって最初に就いた仕事は、バスガイドでした。
そこで学んだのは、
お客さんに楽しんでいただくためには、
知識を身に付けるだけでなく、常にお客さんに寄り添う姿勢や、
お客さんの満足のためにどうした良いのかを考え続けることが大切である
ということでした。
これが私にとって、
見た人を心からの笑顔にさせる旅芸人の「芸」と同じだと強く思っています。
思いを言葉に。「一人で」ではなく「仲間たちと一緒」に
この旅芸人では、
1人の娘が自分の思いを言葉にし、表に出し続けたことによって、
2人の仲間が加わり3人で旅をすることになりました。
おそらく娘一人だけでは、旅は実現しなかったのではないかと思います。
歌だけでも、踊りだけでも、語りだけでもダメです。
3つが一緒になるから面白い。
仕事も同じです。
仲間が集まるから知恵を出し合える。
サポートし合える。
それぞれの強みや個性を活かした集合体だからこそ、
大きなことを実現させることができるのです。
そして仲間が常にコミュニケーションを取るためにも、
お互いに「思いを言葉」にすることが何よりも大切です。
自分軸ではなく相手軸
「旅芸人」は、自分のお伊勢参りの旅をしたいという目標を大切にしながら、
旅の途中で出会った人々を笑顔にするというものです。
相手に喜んでもらうためには、
自分軸よりも他人軸で考えることを伝えています。
これは相手の顔色を伺うということではなく、
相手が喜ぶために自分がどう行動すべきかと考えることです。
自分軸で「私はこれが好き、これが嫌い、これはやりたい、やりたくない」
ということだけを考えていると、
視野がどんどん狭くなっていきますし、
成長のチャンスを逃すことになります。
けれども相手軸で考えると、
自分の気持ちがシンプルで前向きになり、心が豊かになっていきます。
さらに他人軸のポイントは、自分も楽しむことです。
最後に
カーブスは筋トレをする場所ではありますが、そのためだけの場所ではありません。
メンバーさんの筋トレをサポートすることで、
メンバーさんの健康や、
やりたいことが実現できる未来、
笑顔で過ごせる生活など、
人生をより幅広く笑顔で楽しんでいただくためのサポートをさせていただいています。
私たちはこれからも「旅芸人」の教えを大切にして、
仲間たちと力を合わせてたくさんのメンバーさんを笑顔にしていきたいと思います。
いつもありがとうございます。
これからもインベントクリエイションをよろしくお願いいたします。